行き廻る(読み)ユキミル

デジタル大辞泉 「行き廻る」の意味・読み・例文・類語

ゆき・みる【行き×廻る】

[動マ上一]行ってあちこちめぐる。行きめぐる。
「明日香川―・みる岡の秋萩は今日降る雨に散りか過ぎなむ」〈・一五五七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行き廻る」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐めぐ・る【行廻・行巡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 行ってぐるりとまわる。ぐるりとまわって進んで行く。ゆきみる。
    1. [初出の実例]「釈迦の御足跡 石に写し置き 由伎米具利(ユキメグリ) 敬ひまつり 我が世は終へむ この世は終へむ」(出典仏足石歌(753頃))
  3. 一周期・一輪廻を経てもとにもどる。生まれかわりや再会などにいう。
    1. [初出の実例]「したのおびの道はかたがたわかるともゆきめぐりてもあはんとぞおもふ〈紀友則〉」(出典:古今和歌集(905‐914)離別・四〇五)
  4. 行ってあちらこちらを歩きまわる。経(へ)めぐる。ゆきみる。
    1. [初出の実例]「女郎花咲きたる野辺を由伎米具利(ユキメグリ)君を思ひ出たもとほり来ぬ」(出典:万葉集(8C後)一七・三九四四)

ゆき‐・みる【行廻】

  1. 〘 自動詞 マ行上一 〙 行ってあちらこちらとめぐる。行ってぐるりとまわる。ゆきめぐる。
    1. [初出の実例]「軽の池の汭廻(うらみ)徃転留(ゆきみル)鴨すらに玉藻の上に独り宿なくに」(出典:万葉集(8C後)三・三九〇)

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