表櫓(読み)おもてやぐら

精選版 日本国語大辞典 「表櫓」の意味・読み・例文・類語

おもて‐やぐら【表櫓・表矢倉】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 武器蔵や城門上に設けた弓矢を射る高楼で外へ張り出したもの。
    2. 矢倉を有する大型和船の船体中央部より船首側の矢倉の呼称
      1. [初出の実例]「凡大船は惣やくらなり。表楼(おもてやぐら)、舳楼(ともやぐら)あり。矢倉とも書」(出典:和漢船用集(1766)一〇)
  2. [ 2 ] 江戸深川、永代寺門前山本町(東京都江東区富岡一丁目)にあった岡場所。深川七場所の一つ。櫓下。→裏櫓
    1. [初出の実例]「『今までどこに居なさりやした』『表櫓に居やした』」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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