山川 日本史小辞典 改訂新版 「やぐら」の解説
やぐら
神奈川県鎌倉市とその周辺部に集中的に分布する,鎌倉時代~室町時代の墓。山腹に方形の横穴を掘り,玄室内に五輪塔・宝篋印塔(ほうきょういんとう)などの石造物をおき,谷戸(やと)内に群集する。被葬者は武士・僧侶・学者・芸術家などの上層階級の家族や一族・血縁者と考えられる。葬法はおもに火葬で,まれに土葬もあるが,石造塔の中かその下に,蔵骨器に入れるか直接埋葬して納める。宮城県・福島県・千葉県・石川県にもある。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報