やぐら

山川 日本史小辞典 改訂新版 「やぐら」の解説

やぐら

神奈川県鎌倉市とその周辺部に集中的に分布する,鎌倉時代~室町時代の墓。山腹方形横穴を掘り,玄室内に五輪塔宝篋印塔(ほうきょういんとう)などの石造物をおき谷戸(やと)内に群集する。被葬者は武士僧侶学者・芸術家などの上層階級の家族や一族・血縁者と考えられる。葬法はおもに火葬で,まれに土葬もあるが,石造塔の中かその下に,蔵骨器に入れるか直接埋葬して納める。宮城県・福島県・千葉県・石川県にもある。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

百科事典マイペディア 「やぐら」の意味・わかりやすい解説

やぐら

中世の横穴式墳墓。矢倉・谷倉・矢蔵・屋蔵・窟などと記される。13世紀末から14世紀にかけて主に鎌倉で造られ,山腹の崖に掘り込まれ,埋骨施設と供養のための仏堂仏像を安置したり,壁面に浮彫して荘厳している)機能を併せ持つ。百八やぐら群,朱だるきやぐら群など群集化したものが多い。

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