表道具(読み)おもてどうぐ

精選版 日本国語大辞典 「表道具」の意味・読み・例文・類語

おもて‐どうぐ‥ダウグ【表道具・面道具】

  1. 〘 名詞 〙
  2. その人の身分職業を代表する道具。転じて、ある事柄に欠くことのできない道具や方法。
    1. [初出の実例]「時時の着物に相応の羽織、あさの上下、中脇差一腰は、町人の面道具なれば〈略〉身をはなつ事なし」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)五)
  3. ( 面道具 ) 目、鼻、口、眉(まゆ)など顔に属する部分の総称。顔の造作(ぞうさく)
    1. [初出の実例]「面道具(オモテダウク)ひとつもふそくなく、世にかかる生付の又有物かと、いづれも見とれて」(出典浮世草子・好色五人女(1686)三)
  4. 茶道具のうち、客の前に持ち出して用いるもの。⇔勝手道具

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の表道具の言及

【茶道具】より

…抹茶,煎茶をとわず,喫茶に必要な器具の総称。ここでは茶席で用いられる表道具に限定していう(表参照)。これらの道具は,しばしば美術品として茶席において鑑賞に供し,それが客を招く目的にもなる。…

※「表道具」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む