西ノ谷
にしのたに
大野市南部、越美山中にあり、真名川の上流笹生川・雲川流域地をさす。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図記載の「西四郷」高九七石の地域に相当し、石高から推定して正保郷帳に載る笹俣・中島・上秋生・下秋生・熊河・若子・黒当戸・小沢・巣原・温見一〇ヵ村を含むと考えられる。
長承二年(一一三三)六月一四日付の官宣旨案(醍醐雑事記)に藤原成通の家領川原郷内として「佐佐熊足河内」がみえるが、佐佐が現在の笹生川、熊足が雲川をさすとすれば、これは当地に比定される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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