西五十里村(読み)にしいかりむら

日本歴史地名大系 「西五十里村」の解説

西五十里村
にしいかりむら

[現在地名]佐和田町沢根五十里さわねいかり

田中たなか村東側に流れ込む沓掛くつかけ川と五十里炭屋いかりすみや町に流れ込む荒町あらまち川に挟まれた段丘上にある。五十里湊から相川あいかわ青野あおの峠、笠取かさとり(現相川町)越の青野道が通る。慶長一三年(一六〇八)の川上家文書(川上二六氏蔵)に「いかり山かはる儀無御座候」とあり、当村の山手に銀山があって山師仕出喜兵衛が稼いでいた。現在仕出喜間歩しだしきまぶの地字が残る。元禄期(一六八八―一七〇四)頃の村明細帳(森谷山城氏蔵)では、田二〇町四反余・畑一一町余。馬一六疋。農間稼に男は銀山入用の荷莚を織る。「佐州巡村記」では戸口は二九軒・一五〇人。明治一〇年(一八七七)五十里村となる。

西野にしのに真言宗吉祥きつしよう寺があったが昭和四七年(一九七二)長安ちようあん寺に合併。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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