西円寺村(読み)さいえんじむら

日本歴史地名大系 「西円寺村」の解説

西円寺村
さいえんじむら

[現在地名]近江町西円寺

岩脇いおぎ村の東、天野あまの川南岸に位置し、対岸箕浦みのうら村。中世箕浦庄に含まれ、村名は黄檗宗西円寺があることによる。同寺は応安年間(一三六八―七五)沙弥雲西の要請により仁空が開山となって一両年の間に創建され、同五年七月には寺で「遮那業案立草」が書写されているが、翌六年焼失(至徳二年六月七日「仁空置文」三鈷寺仁空記録など)。その後再建され、応永一七年(一四一〇)一一月一二日の足利義満安堵状(西円寺文書)によって同寺の所領が安堵されている。明応九年(一五〇〇)六月一九日の某氏田地売券(井戸村文書)に「箕浦庄内西円寺山ノ西」とみえ、「佐々木南北諸士帳」は西円寺大谷の住人として、今井備前守・同駿河守・同権六を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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