新撰 芸能人物事典 明治~平成 「西岡恭蔵」の解説
西岡 恭蔵
ニシオカ キョウゾウ
- 職業
- シンガー・ソングライター
- 別名
- 筆名=象狂象
- 生年月日
- 昭和23年 5月7日
- 出生地
- 三重県
- 経歴
- 高校時代から米国のフォークソングやビートルズなどの影響で歌を作り始める。昭和45年常連だった大阪・難波元町の喫茶店「ディラン」の仲間だった大塚まさじ、永井ようとザ・ディランを結成。46年頃に脱退したが、47年大塚と永井の2人によるザ・ディランIIのアルバム「きのうの思い出に別れをつげるんだもの」では、象狂象の筆名で大半の曲を提供。ザ・バンドも歌ったボブ・ディランの「I shall be released」をカバーした「男らしいってわかるかい」や、自身の代表作となる「プカプカ」も収録されている。同年アルバム「ディランにて」でソロデビュー。昭和49年オリジナル・ザ・ディランのセッションに参加してアルバム「悲しみの街」を制作。その後、細野晴臣をプロデュースに迎え、「街行き村行き」(49年)、「ろっかばいまいべいびい」(50年)と2枚のアルバムを発表。45年代後半からは「南米旅行」「ヨー・ソロ」「ニューヨーク・トゥー・ジャマイカ」などのアルバムで、ボヘミアン的なスケール感の中に暖かさを感じさせる歌をきかせた。また岡崎善文とのKYOZO&BUNや、カリブの嵐、ハーフムーンといったグループでも活動し、KYOZO&BUNでは「パラダイス・カフェ」「トラベリン・バンド」、カリブの嵐では「’77.9.9京都『磔磔』」、ハーフムーンでは盟友・大塚率いるラブコラージュとのライブを半分ずつ収めた「ハーフムーンにラブコラージュ」といったアルバムを遺している。一方、45年代の半ばから作詞家である妻・KUROと松田優作、山下久美子らに楽曲を提供、矢沢永吉作品への参加も多く「トラベリン・バス」「黒く塗りつぶせ」「SO LONG」「夏のフォトグラフ」などを作詞している。平成11年3年前に亡くなった妻の後を追い、自宅で縊死した。他の代表曲に昭和46年に大阪で始まった春一番コンサートのテーマソング「春一番」や、「サーカスにはピエロが」「海ほうずき吹き」「うらない師のバラード」「GYPSY SONG」「アフリカの月」などがある。
- 没年月日
- 平成11年 4月3日 (1999年)
- 家族
- 妻=KURO(作詞家)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報