日本歴史地名大系 「西川島遺跡群」の解説 西川島遺跡群にしかわじまいせきぐん 石川県:鳳至郡穴水町川島村西川島遺跡群[現在地名]穴水町川島・大町小又(おまた)川下流の沖積地に立地し、桜町(さくらちよう)・大町縄手(おおまちのうて)・御館(おたち)・白山橋(しらやまばし)・美麻奈比古神社前(みまなひこじんじやまえ)・中瀬(なかぜ)の各遺跡からなる。区画整理を契機として、昭和五五年(一九八〇)から七ヵ年にわたって発掘調査され、中世を中心とする注目すべき遺構・遺物多数を検出している。遺構には大型建物を含む掘立柱建物跡群のほかに、井戸跡・配石遺構・土坑・祭祀遺物埋納施設などがあり、遺物には国産・輸入陶磁器類、多量の漆製品を含む木製品など、中世における日常品や祭祀関係遺物が多品目にわたって出土し、中世考古学の発展に大きな影響を与えている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報