朝日日本歴史人物事典 「西村久左衛門」の解説
西村久左衛門
元禄・宝永年間(1688~1711)ころの京都の富商。出羽国(山形県)米沢藩主上杉氏の御用達。元禄6(1693)年7月,京坂への年貢米輸送の便宜を図るため最上川上流の険岩を開削して,酒田に達する舟路を開いた。しかし宝永7(1710)年には不届きがあったとして藩から罰せられ,役目を解かれたうえ財産を没収され,一家は没落した。『町人考見録』に登場する米沢屋久左衛門と同一人物。<参考文献>三井高房『町人考見録』(日本思想大系59)
(安岡重明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報