西条陣屋町(読み)さいじようじんやまち

日本歴史地名大系 「西条陣屋町」の解説

西条陣屋町
さいじようじんやまち

[現在地名]西条市本町ほんまち東町ひがしまち栄町さかえまち大師町だいしまち明屋敷あけやしき

石鎚いしづち山地に発し、ひうち灘に注ぐむろ川と加茂かも川との間に広がる西条沖積平野のほぼ中央に建設された西条陣屋を中心とする町。

陣屋の建設は、寛永一三年(一六三六)一柳直重が父直盛の遺領のうち西条三万石に封ぜられ、入部後直ちに着手された。まず観音かんのん水・新町しんまち泉など湧泉の水を集めて流れる新町川・喜多きた川の水路を付け替え、陣屋の堀に引き入れ、堀の水は新たに掘った御本陣ごほんじん川によって、北の海に流し込むようにした。四周を城堀でめぐらした敷地内に藩庁である陣屋を建立し、続いて陣屋の堀の東側と西側に武家屋敷を建て、東側武家屋敷の東に、町人屋敷の本町(現本町一丁目)中之なかの(現本町二丁目)魚屋うおや(現本町三丁目)の南北の町筋とその東に大師町・紺屋こんや町の南北の町筋をつくり、この二つの町筋の南端を東西につなぐよこ(現東町一丁目)とその町続きの東町の計七町を開いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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