西椒庄(読み)にしはじかみのしよう

日本歴史地名大系 「西椒庄」の解説

西椒庄
にしはじかみのしよう

初島はつしまはま付近にあった荘園。椒西庄ともいう。椒の字は、文書では桝・枡と書かれている。嘉暦元年(一三二六)八月七日、当庄公文海宗景を荘内薬師堂(西福寺)別当職に任じた某宛行状(西福寺文書)に御室(仁和寺)領として初見。暦応四年(一三四一)この宗景(法名大空)が、和佐わさ(現和歌山市)の又次郎実村が当庄公文職を恩賞として与えられたと称して違乱することの停止を訴えた言上状案(同文書)には、仁和寺宝蓮院領とみえる。宝蓮院は「仁和寺諸堂記」(真光院本)などに所見。「寺領四五所有之」とみえ、そのうちの一所であろうか。また和佐庄の大伴実村は、歓喜寺文書によれば「勲功之地枡庄公文職之内」擲町と号する一段を、和佐庄薬徳やくとく寺常住料に寄進している(康永二年一一月二七日付「大伴実村田地寄進状」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android