西洞院紙(読み)にしのとういんがみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「西洞院紙」の意味・わかりやすい解説

西洞院紙
にしのとういんがみ

京都の西洞院五条の付近で漉(す)かれていた和紙平安時代紙屋院(かみやいん)が衰亡したあとは、民間業者がその漉き返しの技術を受け継いで宿紙(しゅくし)の薄墨紙(うすずみがみ)を漉いていたが、江戸時代末期には下等のちり紙をもっぱら漉くようになった。明治時代以後も江戸の浅草紙とともに庶民の常用紙であったが、現在はまったく姿を消した。

[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android