日本大百科全書(ニッポニカ) 「西洞院紙」の意味・わかりやすい解説 西洞院紙にしのとういんがみ 京都の西洞院五条の付近で漉(す)かれていた和紙。平安時代の紙屋院(かみやいん)が衰亡したあとは、民間業者がその漉き返しの技術を受け継いで宿紙(しゅくし)の薄墨紙(うすずみがみ)を漉いていたが、江戸時代末期には下等のちり紙をもっぱら漉くようになった。明治時代以後も江戸の浅草紙とともに庶民の常用紙であったが、現在はまったく姿を消した。[町田誠之][参照項目] | ちり紙 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例