要綱行政(読み)ようこうぎょうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「要綱行政」の意味・わかりやすい解説

要綱行政
ようこうぎょうせい

自治体が法律条例によらず,独自の指導要綱を定め市民や企業に対し行政指導を行うこと。高度成長期に宅地の乱開発が進められ,各地の自治体は人口集中に伴う学校および公共施設の整備に追われたが,開発業者に対してもその負担を一部負わせ,公的施設や道路,公園整備などにも一定の指導基準を設け,その基準に満たない場合は開発行為を認めないという行政指導が行われた。宅地開発指導要綱行政がそれで,新たな非権力行政の一つとして注目された。ただ,その方法が給水停止など社会常識を逸脱したり,拘束力の担保がないことからそのあり方について見直しを求める意見も強い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android