見交(読み)みかわす

精選版 日本国語大辞典 「見交」の意味・読み・例文・類語

み‐かわ・す ‥かはす【見交】

〘他サ五(四)〙
① 互いに見合う。視線をまじえる。
源氏(1001‐14頃)夕顔「夕ばへをみかはして、女もかかる有様を思ひのほかにあやしき心地はしながら」
※浄瑠璃・心中二つ腹帯(1722)三「目は泣腫れて顔痩せて、見交(ミカハ)すばかり打守り」
男女が相会う。
伊勢物語(10C前)九五「むかし、二条の后につかうまつるをとこ有けり、女の仕うまつるを常に見かはして、よばひわたりけり」
③ 見て他のものと思う。見違える。
浮世草子好色一代女(1686)六「兎角(とかく)は若いが花もせせしよき娘もあり、風義天職に見かはすもありける」

みえ‐かわ・す ‥かはす【見交】

〘自サ四〙 互いに相手に見られるようにする。顔を合わせる。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「心おき給へりし人を、いまはかくゆるしてみえかはしなどし給も」

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