精選版 日本国語大辞典 「見目嗅鼻」の意味・読み・例文・類語
みるめ‐かぐはな【見目嗅鼻】
- 〘 名詞 〙
- ① 閻魔の庁にある人頭幢(にんずどう)の称。幢(はたほこ)の上に、男女の頭を載せた形のもので、男(見目)は凝視し、女(嗅鼻)は嗅ぐ相を示す。これによって、よく亡者の善悪を判断するという。
- 見目嗅鼻①〈伽婢子〉
- [初出の実例]「賢げに生てかいなの娑婆ふさぎ 見るめかぐ鼻口ばしきくな」(出典:俳諧・誹諧独吟集(1666)下)
- ② 世人が他人の挙動を注意深く視察することをたとえていう語。
- [初出の実例]「耳きき目ききするものが多ほどに其時も殺されぬぞ。みる目かく鼻が多ほどにぞ」(出典:漢書列伝景徐抄(1477‐1515)張耳陳余第二)
- ③ 何でも見とおすこと。また、その人。千里眼。〔日葡辞書(1603‐04)〕