( 1 )古くは[ 一 ]のように名詞として使われることが一般的であったが、鎌倉時代初期から[ 二 ]のように副詞として使用される例が見られるようになる。この用法は、「付于善悪(善悪に付けて)」という慣用的表現の「付于」を省略することによって生じたもので、「是非」の副詞用法と同様に考えられる。なお、[ 二 ]の用法は、「是非」の副詞用法に押されるようになり、中世末から近世前半期には衰退する。
( 2 )連声(れんじょう)で「ぜんなく」「ぜんまく」とも発音される。→ぜんなく・ぜんまく
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…例えば,〈美‐醜〉〈吉‐凶〉〈幸‐不幸〉なども〈よい‐わるい〉の区別に含まれる。したがってこれらの反対概念の組の中で〈善・悪〉という形で対比される場合を,道徳的意味に限定された〈よいこと・わるいこと〉を意味するものとして考えることができよう。ただし漢語の〈悪〉は元来,もっと広い意味を持っていた。…
※「善悪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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