触ればふ(読み)フレバウ

デジタル大辞泉 「触ればふ」の意味・読み・例文・類語

ふれ‐ば・う〔‐ばふ〕【触ればふ】

[動ハ四]
触れる。接触する。
「この春はしづ垣根に―・ひて梅が香とめむ人親しまむ」〈山家集・上〉
かかわりあう。関係を持つ。
「ことさらにも、かの御あたりに―・はせむに、などか覚えの劣らむ」〈行幸

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関連語 自動詞 実例

精選版 日本国語大辞典 「触ればふ」の意味・読み・例文・類語

ふれ‐ば・う‥ばふ【触】

  1. 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙
  2. 近づいてさわる。触れる。接触する。
    1. [初出の実例]「若し触(フレハフ)こと有るものは、能く熱悩を除き、身心清涼なり」(出典:守護国界主陀羅尼経平安中期点(1000頃))
  3. かかわりあう。関係を持つ。
    1. [初出の実例]「まことに、さやうにふればいぬべきしるしやある」(出典:源氏物語(1001‐14頃)常夏)

触ればふの補助注記

( 1 )「触る」に「はふ」の付いたもので、上代語の「触らばふ」から変化したものと考えられる。→わう〔接尾〕
( 2 )挙例源氏物語常夏」は、人に広く言う、言いふらすと解する説もある。

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