言置(読み)いいおき

精選版 日本国語大辞典 「言置」の意味・読み・例文・類語

いい‐おき いひ‥【言置】

〘名〙
① 言っておくこと。外出して不在にする時、訪問先の人が留守の時など、自分意志を言い残しておくこと。
※歌舞伎・金看板侠客本店(1883)四幕「さあ、留守なら、御留守の様に、おかみさんへ言置(イヒオキ)でもわかる事でござりますに」
死後のために言い残しておくこと。遺言
※右京大夫集(13C前)「母なる人の、さまかへてうせにしが、ことに心ざし深くて、人にもいひおきなどせられし」

いい‐お・く いひ‥【言置】

〘他カ五(四)〙 言い残しておく。立ち去って行く時などに、話しておく。
※竹取(9C末‐10C初)「物ひとこといひをくべき事有りけり」
源氏(1001‐14頃)明石「退きて咎(とが)なしとこそ、昔さかしき人も、いひおきけれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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