御留守(読み)オルス

デジタル大辞泉 「御留守」の意味・読み・例文・類語

お‐るす【御留守】

留守3」に同じ。「話に夢中で手元お留守になる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御留守」の意味・読み・例文・類語

お‐るす【御留守】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 外出して家にいないこと。または、留守番をすること。
    1. [初出の実例]「此ひろひお屋敷に、私一人はお留守がなりまらすまひ」(出典:虎明本狂言・杭か人か(室町末‐近世初))
  3. 注意が他方にいっていて、ある方面に及んでいないこと。「おるすになる」の形で用いることが多い。
    1. [初出の実例]「立かけのんこの頭(あたま)がち、裾はおるすの勝手見廻」(出典浄瑠璃心中宵庚申(1722)上)
    2. 「あれで手がお留守になったんだわ」(出典:大寺学校(1927)〈久保田万太郎〉一)
  4. 人の言うことが耳にはいらないこと。京阪地方でいう。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
  5. 腰の力がぬけるようす。ふらつく状態。京阪地方でいう。「おるすになる」の形で用いる。
    1. [初出の実例]「お留守(ルス)になった留守居の腰、押し立ててこそは出でてゆく」(出典:浄瑠璃・傾城阿波の鳴門(1768)六)
  6. おるすい(御留守居)」の略。
    1. [初出の実例]「此時に職奪はれんと議せられし御留守・大目付・町奉行等を始めて」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)下)

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