同一の題で左右がそれぞれ和歌と漢詩をつくり、その優劣を競う行事。漢詩と和歌との接触により行われるようになった。1133年(長承2)藤原忠通(ただみち)が挙行した「相撲立(すまいだて)詩歌合」が現存最古のもので、古人の詩歌の秀逸を選んで20番ある。盛んになったのは鎌倉時代からで、藤原良経(よしつね)の1205年(元久2)の詩歌合30番が有名で、これに倣い「建保(けんぽう)元年(1213)内裏詩歌合」が催された。また批評のない自詩歌合として「定家卿独吟詩歌(ていかきょうどくぎんしいか)」「和漢名所詩歌合」「和漢朗詠題詩歌」などがあり、その後「康永(こうえい)二年(1343)五十四番詩歌合」「文安(ぶんあん)詩歌合」「文明(ぶんめい)十四年(1482)三十六番詩歌合」、翌年の「六十番詩歌合」がある。
[大曽根章介]
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