調停神学(読み)ちょうていしんがく(その他表記)Vermittlungstheologie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「調停神学」の意味・わかりやすい解説

調停神学
ちょうていしんがく
Vermittlungstheologie

F.リュッケ,A.トベステン,アレクサンダー・シュバイツァーらを中心とする 19世紀のドイツ・プロテスタント神学の一傾向。シュライエルマッハーの影響のもとに,左派自由主義神学右派の信条主義神学との中道を目指す神学で,ルター派の伝統的正統信仰と近代自然科学とを「調停」しようとした。教会伝統の尊重聖書主義,改革派への接近などをその特色とした。

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世界大百科事典(旧版)内の調停神学の言及

【ケーラー】より

…ハレ大学組織神学教授。ローテR.Rothe,トールック,ミュラーJ.Müller,ベックJ.T.Beck,ホフマンJ.C.K.von Hofmannの影響を受け,さらに信仰覚醒運動の影響も受けて,保守的信条主義とも急進的自由神学とも異なるいわゆる〈調停神学〉の立場に立った。その神学の中心は,宗教改革の根本原理である〈信仰義認〉であって,彼は弁証学の中でこの義認信仰の前提を,教義学の中でその対象を,倫理学の中でその実証を展開した。…

※「調停神学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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