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論理的原子論 ろんりてきげんしろんlogical atomism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

論理的原子論
ろんりてきげんしろん
logical atomism

イギリスの哲学者 B.ラッセルの初期の思想を特徴的に示し,論理実証主義にも深い影響を与えた理論。論理分析によって,論理的に相互に独立し,認識からも独立しているアトム的事実に到達することができるとする。したがって論理的結合によってすべての事実が説明されうることになる。この汎論理主義的考えは,『哲学における科学的方法』 (1914) で述べられているが,のちに L.ウィトゲンシュタインによって,それが標準的使用の枠外で用いられることから哲学的困難が生じることが示され,論理分析の万能性は否定され,ラッセル自身も晩年には否定的となった。

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大辞林 第三版の解説

ろんりてきげんしろん【論理的原子論】

すべての命題は、それ以上分解できない単純な原子命題(要素命題)から論理的に構成されたものである、とする哲学的主張。原子命題は原子事実を表現する。ラッセルおよび前期ウィトゲンシュタインによって展開された。

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世界大百科事典内の論理的原子論の言及

【論理実証主義】より

…(3)論理主義 当時新しく構成された論理学,いわゆる記号論理学を重視し,みずからその発展に貢献した。さらに,ラッセル,ウィトゲンシュタインの影響の下に,〈論理的原子論logical atomism〉に近い立場をとり,現実の世界の構造が論理的であると考えた。しかし,やがて,数学の分野で広まった公理主義に接近し,数学のみならず,物理学をも含む広範な分野で公理主義的な規約主義へと移行した。…

※「論理的原子論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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