谷定村(読み)たにさだむら

日本歴史地名大系 「谷定村」の解説

谷定村
たにさだむら

[現在地名]鶴岡市谷定

金谷かなや村の南東母狩ほかり山東麓にある。古くはたに村といったという。金峯修験逆峰の道筋にあたっており、谷山道と書いてタンサドとなまり、やがて谷定となったと伝えられる(黄金村史)。前九年の役で敗れた安倍宗任の母が逃れて来て、山麓に一庵を結んだことが村の起りとする伝説がある。その末裔は安倍をはばかり、今も阿部を名乗り(「阿部家譜」阿部文書)、正月に門松を飾らない古俗を伝える。元和八年(一六二二)の酒井氏知行目録に村名がみえ、高六七〇石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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