谷才麿(読み)たにさいまろ

精選版 日本国語大辞典 「谷才麿」の意味・読み・例文・類語

たに‐さいまろ【谷才麿】

  1. 江戸前期の俳人。別称椎本(しいのもと)。大和国宇陀の人。武家の出身。青年の頃江戸に出て俳諧専念撰集坂東太郎」を出版するなど活躍。蕉門とも親しく交わった。三四歳以後は大坂に定住し、大坂俳壇の大きな勢力となる一方、元祿末以後も数度江戸に下り、江戸と大坂の俳壇を結ぶ上でも大きな功績があった。著に「椎の葉」「千葉集」。明暦二~元文三年(一六五六‐一七三八

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の谷才麿の言及

【才麿】より

…江戸前期の俳人。別号才丸,晩年は旧徳。本姓は谷。大和国宇陀の人。宇多(宇陀)家の家老佐々木氏(別称生駒氏)の養子となったが,事情により浪人。和州椎名津彦にちなんで椎本氏を称した。通称八郎右衛門。初め西武(さいむ)門。浪人の後,一時仏門に帰依したが,1673年(延宝1)ころまでに西鶴に師事。77年ころ東下して調和,言水(ごんすい)らと交わり,79年には《誹諧坂東太郎》を編んだ。その後,芭蕉や蕉門の人々と親しくなり,新風の推進者の一人となった。…

※「谷才麿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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