日本大百科全書(ニッポニカ) 「豊鎮」の意味・わかりやすい解説
豊鎮
ほうちん / フォンチェン
中国、内モンゴル自治区中南部の県級市。南縁を万里の長城がほぼ東西に走り、山西(さんせい)省と隣接する。ウランチャブ地級市に属し、人口33万8457(2014)。清(しん)代に豊川(ほうせん)衛と鎮寧(ちんねい)所が置かれ防衛拠点とされた。のち豊鎮庁に改められ、1912年豊鎮県となった。1990年市制施行。京包線(北京(ペキン)―パオトウ)が通じる。輝緑岩(きりょくがん)や玄武岩、鉄鉱石、銀などを産出し、とくに輝緑岩の産出量は豊富。ユウマイ(ハダカエンバク)、ジャガイモ、食油用アマ、テンサイ(サトウダイコン)、キャベツを産し、畜産はウシとヒツジが中心である。ダイオウなどの薬草類もとれる。明(みん)代の長城や霊岩寺、南閣など旧跡が多い。
[河野通博・編集部 2017年12月12日]
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