貨幣価値一定の公準(読み)かへいかちいっていのこうじゅん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貨幣価値一定の公準」の意味・わかりやすい解説

貨幣価値一定の公準
かへいかちいっていのこうじゅん

歴史的原価主義会計(→原価主義)の基本的前提の一つ。実際には貨幣価値の変動が発生するとしても,企業会計上は貨幣価値が安定しているとみなして計算を行なうという考え方。貨幣単位安定の公準とも呼ばれる。貨幣価値の変動は長期的には認められるものの,短期的には企業会計上,計算外においても特に問題はないという判断,客観的測定方法適用の困難性,および計算の経済性などの見地から成り立っている。しかし石油危機以降の激しいインフレーションによって,この公準の有用性は著しく疑問視され,貨幣購買力の変動や時価と原価の乖離の影響を反映した企業会計の要求,たとえば貨幣評価の公準への転換を要請するにいたった。

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