貨郎図(読み)かろうず(その他表記)Huò láng tú

改訂新版 世界大百科事典 「貨郎図」の意味・わかりやすい解説

貨郎図 (かろうず)
Huò láng tú

中国画の画題売貨郎,嬰戯貨郎,貨郎担ともいう。婦人や子ども用の小間物玩具をかついで売り歩く行商人を描いたもの。同種のものに水売り,鳥売りなどもある。庶民の姿が題材に登場する宋以後,描かれるようになったらしく,南宋時代の画院画家,蘇漢臣が有名で,伝称作品もあるが,遺品は明時代のものが多い。明の呂文英筆(東京国立博物館など)が代表的な例である。
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