小間物(読み)コマモノ

デジタル大辞泉 「小間物」の意味・読み・例文・類語

こま‐もの【小間物/細物】

日用品化粧品などのこまごましたもの。
[類語]荒物雑貨日用品備品消耗品生活必需品所帯道具

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「小間物」の意味・読み・例文・類語

こま‐もの【小間物・細物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 細かいもの。ごく小さな物。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 紅や白粉、髪飾りなど婦人の化粧用品や、楊枝(ようじ)、歯ブラシなど日用のこまごました品物
    1. [初出の実例]「いつあのこま物や絹布のきれぎれで目出たいおいわひのあった事は御ざるまい」(出典:天理本狂言・連尺(室町末‐近世初))
  4. こまものや(小間物屋)」の略。
    1. [初出の実例]「小間ものと地帋みそごい咄(はなし)をし」(出典:雑俳・柳多留‐二(1767))
  5. ( 「こまごましたもの」の意から ) 反吐(へど)をいう俗語
    1. [初出の実例]「劉伶、歩行くところ鋤をもたせしは、小間物(コマモノ)の跡を隠さんとの用意」(出典:浮世草子・風俗遊仙窟(1744)二)

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世界大百科事典(旧版)内の小間物の言及

【小間物屋】より

…小間物を売買する商人。小間物は細物(こまもの),あるいは高麗(こま)物,つまり舶来品のことという。…

【四目屋】より

…《富貴地座位》(1777)中に〈薬品之部 上上四ッ目屋忠兵衛,両国 おもしろさに齢(よわい)をのぶる長命丸〉とある。《江戸買物独案内》(1824)の〈小間物〉の部に〈日本一元祖 女小間物細工所 鼈甲(べつこう)水牛,蘭法妙薬 江戸両国薬研堀 四目屋忠兵衛 諸国御文通ニテ御注文之節は箱入封付ニいたし差上申す可く候,飛脚便リにても早速御届申し上ぐ可く候〉とある。この記事が〈〉の項になく〈小間物〉の項にあることは,性具のほうが本業だったことをにおわせる。…

※「小間物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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