貫流ボイラー(読み)かんりゅうぼいらー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「貫流ボイラー」の意味・わかりやすい解説

貫流ボイラー
かんりゅうぼいらー

水管ボイラー一種。長い水管一端から給水し、この水管を加熱し他端から蒸気が出てくるようになっている。1960年以降広く使用されるようになった。ドイツで開発されたベンソンボイラーはその代表的なものである。この構造は、下方から上方に向かって流れる上昇管と、これを前後に連絡する下降管とからなっている。主として発電用ボイラーとして使用されている。また単管ボイラーといって、広く使用されている小型貫流ボイラーは、1本の水管よりなっていて、工場用に使用されている。

[中山秀太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の貫流ボイラーの言及

【ボイラー】より

…ただし,並列する水管に水が一様に供給されるよう水管入口にオリフィスなどの絞りを設ける必要がある。(c)貫流ボイラー 長い管系だけからなり,一端にポンプで押し込まれた給水が順次,予熱,蒸発,過熱されて,他端から送り出される形式のものである。この形式のボイラーは,ドラムがないので高圧用として好つごうであるが,水が管内で蒸発しきるため,給水にはとくに良質のものを用いねばならない。…

※「貫流ボイラー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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