水管ボイラー(読み)すいかんぼいらー(英語表記)water-tube boiler

日本大百科全書(ニッポニカ) 「水管ボイラー」の意味・わかりやすい解説

水管ボイラー
すいかんぼいらー
water-tube boiler

蒸気ボイラー一種。伝熱面が水管だけからなるもので、イギリスのバブコックボイラー国産タクマ式ボイラーが有名である。その構造は多数の管と数個の円筒からできていて、内部を適当な速度で流れる水を熱ガスによって外部から熱すると、蒸発して水蒸気をつくる。圧力の高い蒸気を多量につくることができ、効率も高い。また大容量、中容量だけでなく、小容量のボイラーにも適している。構造が複雑であるのと、細い管であるため掃除するのが容易でない欠点がある。このため気泡が停滞しないように注意するとともに、不純物の少ない良質の水を使用しなければならない。火力発電所をはじめあらゆる用途に使用されている。

[中山秀太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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