買物独案内(読み)かいものひとりあんない

改訂新版 世界大百科事典 「買物独案内」の意味・わかりやすい解説

買物独案内 (かいものひとりあんない)

江戸時代~明治前期に板行された商人・職人名鑑。買物・あつらえ物の用に,居ながら目的の店を知ることができる。住所や暖簾のれん)印を載せ,いろは順の業種別配列を施すなどのくふうもある。単なる商人仲間名鑑とは異なり,薬品などの広告文や飲食店なども含み,店名広告の情報的価値を認識して作られている。1820年(文政3)刊《商人買物独案内》(大坂),24年刊《江戸買物独案内》などが代表例。形態は横本が多い。
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android