ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「賃金・物価スパイラル」の意味・わかりやすい解説 賃金・物価スパイラルちんぎん・ぶっかスパイラルwage-price spiral 賃金上昇と物価上昇のらせん (スパイラル) 的な進行。供給独占が支配する市場では,企業は生産の拡張を制限し,価格騰貴による利潤を享受することが有利となる。一方物価騰貴は,実質賃金を低下させることから,労働組合による賃金引き上げの要求が激しくなる。ところが,賃金の引き上げは有効需要と生産費の双方を引き上げるであろうから,諸物価は再び騰貴し,再び賃金引き上げの要求が激しくなる。このように,賃金,物価の悪循環が始まり,物価は持続的・累積的に騰貴することとなる。これを賃金・物価のスパイラル効果という。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by