質量光度関係(読み)シツリョウコウドカンケイ(その他表記)mass-luminosity relation

デジタル大辞泉 「質量光度関係」の意味・読み・例文・類語

しつりょうこうど‐かんけい〔シツリヤウクワウドクワンケイ〕【質量光度関係】

恒星質量と絶対等級(光度)の関係。光度は質量のほぼ3~4乗に比例する。

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改訂新版 世界大百科事典 「質量光度関係」の意味・わかりやすい解説

質量光度関係 (しつりょうこうどかんけい)
mass-luminosity relation

恒星の質量とその光度との関係。光度とは恒星の本来の明るさ。恒星は質量が大きいほど明るい。太陽の質量程度では,光度は質量のほぼ4.5乗に比例して明るくなるが,太陽質量の10倍以上の星では,ほぼ3乗に比例する。恒星までの距離がなんらかの方法で推定されれば,その見かけの明るさは光度に換算され,質量光度関係を用いてその恒星の質量を知ることができる。逆になんらかの方法で質量が推定されれば,その恒星までの距離を知ることができる。ただし上に述べた定量的関係が成り立つのは恒星全体の92%を占める主系列星に限られる。巨星白色矮星(わいせい)については,特定の質量光度関係は存在しない。巨星の光度はその中心部にある,化学組成の異なった中心核の質量によって決まる。白色矮星の光度は,星が白色矮星になってから何年間たったかによって決まる。
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