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白色矮星 はくしょくわいせいwhite dwarf

翻訳|white dwarf

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白色矮星
はくしょくわいせい
white dwarf

ほとんどがスペクトル型のA型またはF型の白色で高密度の小さな恒星。半径は普通太陽の1~10%で,代表的なものは地球とほぼ同じ程度の数千 kmの半径をもつが,質量は太陽に匹敵し,地球の数十万倍である。したがって内部の密度は水の1万倍から 100万倍と異常に高い。温度は高いが,光を放射する表面積が小さいために,絶対光度は+10等から+16等と非常に暗く,目では見えない。質量が太陽の数倍以下の恒星が,中心部で水素を核反応により燃やしつくした結果,到達する恒星進化の最終段階にあると考えられている星で,内部は完全電離の原子核縮退した電子から成る。内部の熱エネルギーで光っているが次第に冷却し,低温の赤色矮星を経て数十億年後には光らない暗黒矮星となる運命にある。 1844年にドイツの天文学者 F.ベッセルは子午線観測によるシリウスの位置の変動から,シリウスが目に見えない伴星をもつことを推定し,その質量を太陽の 1.05倍と計算した。 62年にはアメリカの望遠鏡製作者 A.クラークが,初めて光度 8.3等の暗い伴星を確認した。大きさは小さく,半径約2万 kmであるが,質量は太陽と同程度のこの奇妙な天体について,1924年までは理解されえなかったが,A.エディントンは電子の縮退がその高密度を説明できることを示唆した。このシリウスの伴星の発見を最初として,現在までに数百個の白色矮星が見つけられている。 (→チャンドラセカールの限界 )  

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

はくしょく‐わいせい【白色×矮星】

恒星が核融合反応を停止し、収縮した天体の一種。太陽と同程度の質量を持つ恒星が、赤色巨星の状態から外層部を失った末期の姿。きわめて高温・高密度で、電子縮退圧によって自身の強い重力と釣り合っており、太陽質量の1.4倍(チャンドラセカール限界)を超えると、中性子星になったり、重力崩壊を起こしてⅠa型超新星として爆発したりする。また、天体自身は余熱で輝いているだけなので、長い時間をかけて冷え、黒色矮星となる。シリウスの伴星など。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

白色矮星【はくしょくわいせい】

地球くらいの大きさの中に太陽くらいの質量が詰め込まれている星。密度がきわめて大きく1cm3当り1万gから10億gに達する。裸の原子核と自由電子からなり,恒星の進化の最終段階と考えられる(主系列星)。
→関連項目特異星ヘルツシュプルング=ラッセル図矮星

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世界大百科事典 第2版の解説

はくしょくわいせい【白色矮星 white dwarf】

太陽程度の質量が地球程度の大きさの中に詰め込まれている星。星の表面温度は1万K以上でその色は青白いが,なにぶん小さい星なので暗い星である。シリウスの伴星をはじめとし,約500個が見つかっている。質量のわりに半径がたいへん小さいので,星の内部は1cm3当り1万gから10億gという高密度になっている。このような状態では,電子の縮退という量子力学的現象が,星という超マクロな場で直接に現れることになり,この点でも興味ある天体である。

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大辞林 第三版の解説

はくしょくわいせい【白色矮星】

高温・高密度の白色光を発する恒星。地球程度の直径でありながら太陽程度の質量をもつ。密度は水の数十万倍。シリウスの伴星など。 → 赤色巨星

出典|三省堂
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知恵蔵miniの解説

白色矮星

星の進化における最終形態の一つ。太陽と同程度の質量を持つ恒星が核融合反応を終え、内部のエネルギー源を使い切って外層を放出した後に残った、極めて高温・高密度の天体。余熱で光と熱を発しているが、やがて冷えて暗くなり、黒色矮星となる。しかし、白色矮星が別の恒星と近接して連星を構成していた場合、恒星から供給された水素ガスによって表面で爆発的な核融合反応が起こり、その輝きによって新星として観測されることもある。白色矮星は、その強力な重力場によって周囲の微小な天体を粉砕し、大気に取り込んでいると推測されていたが、2015年にその様子が初めて観測され、注目を集めた。

(2015-10-28)

出典|朝日新聞出版
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白色矮星
はくしょくわいせい
white dwarf

水素核融合を行っている普通の矮星が赤色であるのに対し、高温で白っぽく輝く特異な矮星。太陽質量の約8倍より小さい星が、AGB段階(漸近巨星枝(ぜんきんきょせいし))で水素を多く含む外層をほとんど失い中心核だけとなり、核融合反応が行われていない星である。内部は原子が壊れて電子の縮退圧で支えられ、構造が温度にほとんど依存せず、したがって重力収縮をしないでゆっくりと冷えて暗黒星となっていく運命にある。
 白色矮星は1925年にシリウスの伴星としてアダムズにより発見されたが、発見より以前に理論的に存在が予測されていたもので、その強い表面重力は一般相対論的赤方偏移の検証に役だつものと期待された。アダムズは赤方偏移を検出したとしたが、現在では疑問視されている。
 白色矮星の代表例とされるシリウスの伴星は太陽とほぼ同じ質量をもつが、その半径は太陽の100分の2以下であって、平均密度は1立方センチメートル当り400キログラムもある。また表面温度は約1万5000Kと高温であるが、光度は太陽の100分の1程度である。平均的な白色矮星は、質量が0.6太陽質量、半径が100分の1太陽半径、表面温度が1~10万K、表面重力が太陽表面重力の1万倍である。
 今日では非常に多くの白色矮星が知られている。その多くは紫外超過星(通常の星に比べて紫外域の放射量が強い星)の探査や、固有運動の大きな星の探査によって検出されたもので、この両方の探査で共通に検出されるものの大部分が白色矮星である。スペクトルによってDA型、DB型、DC型、DO型、DZ型、DQ型などに分類されるが、これらは、水素線だけが顕著なDA型、中性ヘリウムだけが強いDB型、ほとんど吸収線がみられないDC型、電離ヘリウムの強いDO型、金属線だけがみえるDZ型、炭素原子や炭素関連分子の線が強いDQ型など、化学組成の相異によるものと考えられている。白色矮星には周期100から1000秒で変光を示すものが多い。これは薄い外層が非動径振動(池に立つさざ波のような波)の重力波が励起されたものと考えられている。[小平桂一・安藤裕康]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の白色矮星の言及

【恒星】より

…原子核エネルギーの燃料ともいうべき水素が十分にある間は主系列星として半径や明るさを変えないが,中心部で水素が消費され,その燃えかすであるヘリウムなどが増えると半径が大きくなり赤色巨星,超巨星へと進化する。最終的には,高密度の残骸ともいうべき白色矮星(わいせい),中性子星,ブラックホールのいずれかを残すか,または何も残さず全質量を星間ガスに還元するかであると考えられている。二つの星がごく接近した連星として誕生すると質量交換によってさまざまな変化を生ずる。…

※「白色矮星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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