日本歴史地名大系 「贄崎町」の解説 贄崎町にえざきちよう 三重県:津市津城下贄崎町[現在地名]津市港(みなと)町岩田(いわた)川口北岸に新堀(港)を建設するのに伴って設置された町人町。江戸後期町年寄支配の町に加えられ、浜(はま)町と同様の船手課役が課せられた。中世までは塔世(とうせ)川が乙部(おとべ)付近を経て、現岩田川口に注ぎ、この付近も阿漕(あこぎ)浦とともに伊勢神宮の御贄所であったという。文化六年(一八〇九)岩田川口北岸端に常夜灯が設置されたが、当時はわずかな人家納屋があるにすぎなかった。文政二年(一八一九)古来の神宮御贄調進の縁故により、この辺りは贄崎と命名された。安政二年(一八五五)神宮大宮司は安濃津(あのつ)浦に対し、御贄調進の儀を復興し、干や塩鰯などを調進するよう要請した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by