乙部(読み)おとべ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「乙部」の意味・わかりやすい解説

乙部(町)
おとべ

北海道南西部、檜山(ひやま)振興局管内にある町。渡島(おしま)半島の日本海岸に位置する。町名アイヌ語の「オトペ」(川尻(かわじり)に沼のある所)に由来。1879年(明治12)乙部と三ッ谷に戸長役場を設置。1965年(昭和40)町制施行。国道229号が通じる。スケトウダラ、マス、イカを漁獲し、良質米、食用ユリアスパラガスを特産する。檜山道立自然公園の地域で、鮪(しび)の岬の柱状節理、館の岬、箱館戦争(はこだてせんそう)(官軍上陸)の古戦場跡などがある。面積162.59平方キロメートル、人口3403(2020)。

[瀬川秀良]


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改訂新版 世界大百科事典 「乙部」の意味・わかりやすい解説

乙部[町] (おとべ)

北海道南西部,檜山支庁爾志(にし)郡の町。1965年町制。人口4408(2010)。江差町の北に接し,西は日本海に臨む。主産業は漁業,水産加工で,マス,イカ,スケトウダラの漁獲量が多い。わずかな平たん地を利用してアスパラガスや食用のユリの栽培が行われ,高収益をあげている。檜山道立自然公園に含まれる海岸は変化に富み,道の天然記念物に指定されている北西部の鮪(しび)ノ岬では安山岩の柱状節理の断崖が海に突出している。また凝灰岩の海食崖が連なる南西部の館ノ岬も景勝地として知られる。漁業専管水域200カイリ設定以後のマス漁の不振,イカの水揚げの減少などから恒常的な出稼ぎ地域になりつつある。
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百科事典マイペディア 「乙部」の意味・わかりやすい解説

乙部[町]【おとべ】

北海道爾志(にし)郡の町。江差町の北隣にあり,日本海岸沿いの平地集落発達,米,食用ユリ根,アスパラガスなどを産する。162.59km2。4408人(2010)。

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普及版 字通 「乙部」の読み・字形・画数・意味

【乙部】いつぶ

史書

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