改訂新版 世界大百科事典 「走資派」の意味・わかりやすい解説
走資派 (そうしは)
zǒu zī pài
中国語の〈走資本主義道路的当権派(資本主義の道を歩む実権派)〉の略語。1965年,毛沢東が〈農村社会主義運動で当面提起されているいくつかの問題について〉と題する中共中央政治局の文献で初めてこのことばを用いた。当時の中共は,このような走資派=修正主義特権官僚によって修正主義に変色させられる一歩手前にある,というのが毛沢東の認識であった。やがて始まった文化大革命のなかで,国家主席劉少奇をはじめ多くの官僚がこのレッテルをはられ,打倒された。しかし,文革終息後は,こうした規定は当時の国内(=党内)情勢に対する極〈左〉的な分析から生まれたもので,その主要な責任は毛沢東にある,とされている。
執筆者:吉田 富夫
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