化学辞典 第2版 「超増感」の解説
超増感
チョウゾウカン
hypersensitization
【Ⅰ】ハロゲン化銀写真法で,露光前に塗布乳剤を処理して感度を増加させることを超増感という.フィルムや乾板を希アンモニア水,アミノエタンチオール液などを処理液に浸漬する方法(乳剤中の銀イオン濃度を増加させる),水素に接触させる方法,撮影時に1/100~1/200の光量の全面前露光を行う方法(低照度側の相反則不軌を除く),その他がある.【Ⅱ】電子写真用酸化亜鉛の光伝導性が,化学増感と色素増感の重畳作用で超加成的に分光増感される現象をいう.酸化亜鉛の表面トラップの状態が化学増感剤で変化し,分光増感にも有利な状態をつくり出す効果による.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報