国指定史跡ガイド 「越中五箇山菅沼集落」の解説
えっちゅうごかやますがぬましゅうらく【越中五箇山菅沼集落】
富山県南砺(なんと)市菅沼にある集落。庄川峡谷の山間地帯にひらけた村落の総称で、南方上流は飛驒白川郷(ひだしらかわごう)に接し、住居形式は合掌造りである。相倉(あいのくら)集落は最も多く合掌造りの民家を残し、これらの家々には五箇山の特殊産業として発達した煙硝(えんしょう)の製造、紙漉(す)き、養蚕製糸などの遺構や天地根元造り風民家、雪崩から集落を守るための雪持林(ゆきもちりん)や茅場(かやば)などが残っている。菅沼集落は、改造家屋の少ない切り妻茅葺き合掌造りの民家集落で、わが国古来の由緒ある歴史環境を保存しようとする趣旨から、1970年(昭和45)に国の史跡に指定された。JR北陸本線ほか高岡駅から加越能バス「菅沼」下車、徒歩すぐ。