越中瀬戸焼古窯跡群(読み)えつちゆうせとやきこようせきぐん

日本歴史地名大系 「越中瀬戸焼古窯跡群」の解説

越中瀬戸焼古窯跡群
えつちゆうせとやきこようせきぐん

[現在地名]立山町上末・上瀬戸・下瀬戸・新瀬戸

上段うわだん段丘南端に位置する近世の窯跡群。当地域は古代には須恵器を焼成し、上末うわずえ古窯跡群がある。当窯跡群の開窯は天正年間(一五七三―九二)とも慶長年間(一五九六―一六一五)ともいわれる。加賀前田家によって尾張から招かれた陶工小二郎が、上末字山下やましたの山林斜面に築いた山下窯(小二郎窯)がそれである。この窯は尾張瀬戸の大窯構造に似たものと考えられ、天目釉碗や灰釉印花文皿等の優れた製品が焼成された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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