足し無い(読み)タシナイ

デジタル大辞泉 「足し無い」の意味・読み・例文・類語

たし‐な・い【足し無い】

[形][文]たしな・し[ク]
不十分である。足りない。乏しい。
二人は又押し黙って闇の中で―・い食物を貪り喰った」〈有島カインの末裔
苦しい。つらい。
うつくしを施してくるしく―・きをすくふ」〈仁徳紀〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「足し無い」の意味・読み・例文・類語

たし‐な・い【足無・困】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]たしな・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. ( 困 ) 苦しい。つらい。
    1. [初出の実例]「恵を施して困(くるしく)(タシナキ)を振(すく)ふ」(出典日本書紀(720)仁徳六七年一〇月(前田本訓))
  3. ( 足無 ) 乏しい。困窮している。不十分である。
    1. [初出の実例]「旱して密州の辺は飢饉がいく程に、食物等がたしなければ」(出典:四河入海(17C前)一四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む