四河入海(読み)シガニッカイ

デジタル大辞泉 「四河入海」の意味・読み・例文・類語

しがにっかい【四河入海】

抄物しょうものの一。25巻。笑雲清三しょううんせいさん編。天文3年(1534)成立蘇東坡そとうばの詩の注釈で、瑞渓周鳳ずいけいしゅうほう大岳周崇たいがくしゅうすう一韓智翃いっかんちこう万里集九ばんりしゅうく四人の説を集約して自説を加えたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「四河入海」の意味・読み・例文・類語

しがにっかい【四河入海】

  1. 室町後期の蘇軾東坡)詩の注釈書。二五巻。笑雲清三編。天文三年(一五三四)成立。蘇軾の漢詩の先行注釈書の中から、瑞渓周鳳の「脞説」、大岳周崇の「翰苑遺芳」、一韓智翃の「蕉雨余滴」、万里集九の「天下白」の四書の所説を集成して笑雲清三が編んだ大部なもの。

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世界大百科事典(旧版)内の四河入海の言及

【抄物】より

…日本における漢籍注釈史などの資料としてだけでなく,口述を片仮名と漢字を交えて書いたもの(仮名抄)が多く,国語史の資料としても貴重である。桃源瑞仙《史記抄》,笑雲清三《四河入海》(蘇軾(そしよく)の詩の注解),《古文真宝抄》(三体詩の注解)をはじめ,《臨済録抄》《毛詩抄》《論語抄》などのほか,《日本書紀》〈御成敗式目〉のような国書を注解したものもある。これらの抄物は室町中期から末期にかけて最も盛んに作られ,作者としては前記のほか吉田兼俱,清原宣賢(のぶかた),惟高妙安らがおり,学僧だけでなく博士家や公卿たちも含まれる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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