足趾伸筋腱・屈筋腱損傷(読み)そくししんきんけん・くっきんけんそんしょう(英語表記)Extensor tenson injuries of the foot, Flexor tendon injuries of the foot

六訂版 家庭医学大全科 「足趾伸筋腱・屈筋腱損傷」の解説

足趾伸筋腱・屈筋腱損傷
そくししんきんけん・くっきんけんそんしょう
Extensor tenson injuries of the foot, Flexor tendon injuries of the foot
(運動器系の病気(外傷を含む))

どんな外傷か

 挫創(ざそう)切創(せっそう)圧挫(あつざ)などによる開放性損傷(かいほうせいそんしょう)が大部分です。足趾伸筋腱は、足背の皮下のすぐ触れる位置にあるので、損傷機会が多く、比較的軽度の外傷による損傷もあります。一方、足底部は皮下組織が厚いので、深部にある足趾屈筋腱の単独損傷は比較的まれです。

見落としやすい外傷と合併症

 神経損傷を合併することがあります。放置すると、断端神経腫(だんたんしんけいしゅ)が生じ、足全体の疼痛にまで発展することがあるので注意が必要です。

症状の現れ方

 足趾伸筋腱、屈筋腱ともに長・短2本の腱がありますが、長(母)趾伸筋腱あるいは屈筋腱が断裂すると、足趾は屈曲あるいは伸展位(伸びた状態)となり、伸展あるいは屈曲方向への運動ができなくなります。

検査と診断

 創傷の存在、伸展・屈曲が可能かどうかなどで診断します。

治療の方法

 開放性損傷では、基本的に縫合術を行います。

外傷を負ったら

 早期に整形外科を受診することをすすめます。

西浦 康正

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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