踏止・踏留(読み)ふみとどまる

精選版 日本国語大辞典 「踏止・踏留」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐とどま・る【踏止・踏留】

〘自ラ五(四)〙
① 足に力を入れてとどまる。動かないように足をふんばる。踏みとまる。
※雪たゝき(1939)〈幸田露伴〉上「素捷い身のこなし、足の踏立変(ふみたてが)への巧さで、二三歩泳ぎはしたが、しゃんと踏止(フミトド)まった」
② 危険な場所・場面などで、他人が去った後もなお、その場所に残ってがんばる。踏みとまる。
太平記(14C後)七「義隆只一人蹈留(フミとどま)りて、追てかかる敵の馬の諸膝薙では切すへ」
③ それ以上先へ進むのを中途で打ち切る。また、思いとどまる。
※俳諧・三冊子(1702)白双紙「文章の事、師の曰、惣名を文章といふ也。〈略〉跋はふみとどまる也。序あって跋有」

ふみ‐とま・る【踏止・踏留】

〘自ラ四〙
① =ふみとどまる(踏止)①〔日葡辞書(1603‐04)〕
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「ふみとまらず戸につづいて、内にはへあふむけにどっさり」
史記抄(1477)一〇「高宗に従て已に欲亡ときにふみとまって中興するこそ本意なれぞ」

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