車争(読み)くるまあらそい

精選版 日本国語大辞典 「車争」の意味・読み・例文・類語

くるま‐あらそい‥あらそひ【車争】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 祭見物などのとき、牛車(ぎっしゃ)をとめる場所のことが原因で、たがいの従者などが争うこと。「源氏物語」で、賀茂祭のおり、葵の上と六条の御息所(みやすどころ)の従者たちが争ったことが名高い車立論(くるまたてろん)。車出入り。
    1. [初出の実例]「はかなかりし所の車あらそひに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  3. 画題。「源氏物語」葵の巻で、葵の上と六条の御息所の車が立場(たてば)を争ったことを描く。山楽作と伝えられる作品が残る。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 出典 実例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android