(読み)シュウ

普及版 字通 「輯」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 16画

[字音] シュウ(シフ)
[字訓] あつめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(しゆう)。に小さなものを集める意がある。〔説文〕十四上に「車の和輯するなり」とあり、車の安定する状態をいう。〔段注〕に「車輿なり」とする異文を引き、その訓がよい。車輿は車の安輯を要するところで、〔列子、湯問〕に「轡銜(ひかん)の際に齊輯(せいしふ)し、脣吻(しんふん)の和にす」とみえる。唐の殷敬順の注に「に、輯は車輿なり」という引用がある。また緝と同義に用いる。

[訓義]
1. くるまのこし。
2. 緝と通じ、あつめる、おさめる、あわせる。
3. やわらぐ、むつむ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕輯 タスク・シタガフ・ヤハラカナリ・ヤハラグ・アツマル・アラハナリ 〔字鏡集〕輯 アツマル・アツム・ムツマジ・ヤハラグ・ヤハラカナリ・フミヲヲサムルクルマ・タスク・ヲサム・シタガフ・アラハナリ・オホキナリ

[語系]
輯・集dzipは同声。緝tsip、雜(雑)・dzp、dziut、揖tzipなども声が近く、みな雑集の意がある。(習)zipも同系の語で、くりかえす意。声を以て通用することがある。

[熟語]
輯安輯佚輯印輯熙輯集輯輯輯柔輯叙輯綏輯治・輯寧輯睦輯本輯理輯斂
[下接語]
安輯・諧輯・完輯・結輯・采輯・収輯・総輯・続輯・寧輯・撫輯・和輯

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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