近代家族(読み)きんだいかぞく(その他表記)modern family

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「近代家族」の意味・わかりやすい解説

近代家族
きんだいかぞく
modern family

家族の歴史的形態を考察する場合の概念。社会の近代化に伴い,家族はその構成を核家族化するが,それとともに家族の有していた機能と構造もまた変化する。すなわち伝統的諸機能が消滅し,社会的諸機関がそれに取って代る。家族内の成員関係は,家父長的支配関係から,愛情を中心とした夫婦,親子関係に変化する。また一方,生活単位としての面から核家族をみると,その構成が単純であり,成員数が限定されていることから,ひとたび危機が訪れると,容易に解体する可能性をも秘めている。現代社会の多種性,多様性は,家族生活における生活の多種性,多様性を生み,成員個々の生活目標の間にさまざまなギャップを生じる。このような核家族化の現象は,都市の家族においてことに顕著であるが,農村家族もまた,次第にその機能的複合性を失い近代化しつつある。たとえば第2種兼業農家や脱農家の増大によって,その生産的機能は減少し,慣行的農法に立脚した生産上の諸様式も,すでに親から子に渡る伝達の意義を失いつつある。

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