近衛尚通公記(読み)このえひさみちこうき

改訂新版 世界大百科事典 「近衛尚通公記」の意味・わかりやすい解説

近衛尚通公記 (このえひさみちこうき)

中世後期の公家近衛尚通の日記。1506年(永正3)から32年(天文1)にわたる自筆本18巻が陽明文庫に所蔵されている。その法号から《後法成寺関白記》とも称す。尚通は政家の後継者として近衛家当主となり,関白,太政大臣を歴任し,公家社会の中枢に位置した。記述は当時の公家社会の全般におよび,室町時代末期の公家の生活状態を物語る重要史料である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android