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太政大臣 だじょうだいじん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

太政大臣
だじょうだいじん

(1) 律令官制の最高官で,「だいじょうだいじん」と読まれた。左右大臣の上に位置する太政官の長官であるが,特に職掌は定められておらず『大宝令』では適任者がなければおかない則闕の官であった。天智 10 (671) 年大友皇子が任命されたのが最初。その後令制の制定によってその制度が明確となった。天平宝字4 (760) 年に藤原仲麻呂が大師と名称を改め任命され,天平神護1 (765) 年に道鏡太政大臣禅師として任命された。天安1 (857) 年藤原良房が任じられてからは藤原氏や源氏が相次いで任命されている。一位相当官で,封戸職田年給などの俸禄も最高であった。

(2) 明治4 (1871) 年7月 29日の官制改革により,政治の最高機関となった正院を司るために設けられた官職。太政大臣は,天皇を輔翼,庶政を総判,祭祀,外交,宣戦,講和,立約の権,海陸軍の統治および宮中軍務を任とした。 1877年1月 18日正院廃止ののちも,85年 12月 22日太政官達 69号にその職制が廃されるまで,明治初期政治の中枢に位置し国事を掌握した。

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デジタル大辞泉の解説

おおいまつりごと‐の‐おおまえつぎみ〔おほいまつりごと‐おほまへつぎみ〕【太臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1」に同じ。

おおき‐おおいどの〔おほきおほいどの〕【太臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1」に同じ。

おおき‐おおいもうちぎみ〔おほきおほいまうちぎみ〕【太臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1」に同じ。

おおき‐おとど〔おほき‐〕【太臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1」に同じ。

おおまつりごと‐の‐おおまつぎみ〔おほまつりごと‐おほまつぎみ〕【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1」に同じ。

だいじょう‐だいじん〔ダイジヤウ‐〕【太政大臣】

律令制で、太政官の最高の官。適任者のない場合は「則ち闕(か)く」として欠員とするので、則闕(そっけつ)の官ともいう。おおきおおいもうちぎみ。おおきおとど。
だじょうだいじん(太政大臣)2

だじょう‐だいじん〔ダジヤウ‐〕【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣)1
明治新政府の職名。明治4年(1871)設置。太政官の長官で、国政を総轄し、陸・海軍を統帥した。同15年廃止。

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百科事典マイペディアの解説

太政大臣【だいじょうだいじん】

古代では律令官制の最高官で,太政官の筆頭長官。〈だじょうだいじん〉とも。職掌はなく,人徳によって天皇の師範となり治安が維持される。適任者がなければ設置する必要のない則闕(そっけつ)の官。
→関連項目右大臣園太暦近江朝廷久我家後法興院記西園寺公経左大臣平清盛貞信公記殿暦豊臣秀吉藤原氏藤原兼通藤原師実平治の乱

太政大臣【だじょうだいじん】

太政大臣(だいじょうだいじん)

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世界大百科事典 第2版の解説

だいじょうだいじん【太政大臣】

令制における太政官(だいじようかん)の最高の官職で,日本固有の職。和訓では〈おおまつりごとのおおまえつぎみ〉といい,唐名では(大)相国。令では唐の三師(太師,太傅,太保),三公(太尉,司徒,司空)を兼ねる重職と位置づけられ,適任者のない場合には欠員とされ,〈則闕(そつけつ)の官〉ともいわれた。その具体的な職掌は令文にも記されておらず,〈非分掌之職〉であった。初見は《日本書紀》天智10年(671)正月条に大友皇子を任じた記事であるが,これは〈百揆を総べ〉〈万機を親くす〉る,いわば摂政にも比すべき国政の総理者であり,令制のそれとは異なる存在である。

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大辞林 第三版の解説

おおきおおいどの【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣) 」に同じ。 「 -の君だち/源氏 若菜上

おおきおおいもうちぎみ【太政大臣】

おおきおとど【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣) 」に同じ。 「 -の御ふみなり/蜻蛉

おおきまつりごとのおおまえつぎみ【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣) 」に同じ。 「大友皇子を-に拝す/日本書紀 天智訓

おおまつりごとのおおまえつぎみ【太政大臣】

だいじょうだいじん(太政大臣) 」に同じ。 〔名義抄〕

だいじょうだいじん【太政大臣】

律令制で、太政官を総括する官職。左右大臣の上位に位置するが、適任者がなければ欠官とされた(則闕官そつけつのかん)。職掌も定められておらず名誉職としての色彩が濃く、関白・摂政・内覧などの宣旨を伴わないかぎり実権はないものとされた。おおいまつりごとのつかさ。おおきまつりごとのおおまちぎみ。おおまつりごとのおおまえつぎみ。おおきおおいもうちぎみ。おおきおおいどの。おおきおとど。大相国。
明治政府の太政官の最高官職。天皇を助け、国政全般を統轄する。1871年(明治4)設置。85年廃止。一般に律令制におけるものと区別して、慣習的に「だじょうだいじん」と読まれる。

だじょうだいじん【太政大臣】

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世界大百科事典内の太政大臣の言及

【太政大臣】より

…初見は《日本書紀》天智10年(671)正月条に大友皇子を任じた記事であるが,これは〈百揆を総べ〉〈万機を親くす〉る,いわば摂政にも比すべき国政の総理者であり,令制のそれとは異なる存在である。ついで持統4年(690)7月条には,飛鳥浄御原令官制の実施にともない高市皇子が任ぜられているが,これは令制の太政大臣に近い形態であるらしい。奈良時代には藤原仲麻呂がこれを大師と改称し,みずから就任した例や,道鏡の太政大臣禅師就任などの例もあるが,その職掌が不分明であるためか,名誉職的な要素が強く,贈官が原則であった。…

※「太政大臣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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